Nikon D850は発売日に入手して、どちらかと言うとお仕事中心に使って2ヶ月。だいたいの感じがわかってきたので、少しお見せできる作例と全体的な雑感をまとめた。

世の中ではまだまだ生産が追いついていないというD850。発表日の夕方には予約をしていたので、発売日に入手できたのは幸運だった。最初は、D810との違いが気になってしかたなかったのだけど、すぐにD810を持ち出す機会がガクンと無くなってしまった。

ついでに、sd Quattro Hの出番もガクンと減ってしまったのは、我ながらいかがなものかと。

ざっくりと言ってしまうと、D810とは別の何かになっているのは間違いないけれど、おおまかに3つの特徴があげられた。

  • 手ブレについては、D810と対して変わらない気持ちで大丈夫だ
  • 高感度耐性は非常に高く、ISOオートでISO3200を上限にしても大丈夫
  • 連写性能はかなり高い。秒9枚は、D810とまったく使い方が変わる

ISO感度以外は、本体以外にお金をかかるものの、D810をあえて使う必要があるかなぁ?となったのだった。XQDカードは値段が高い中で、リーダーも含めて選択肢がほぼ無い。我が家のレンズはほとんどがSIGMA ARTラインなので手ブレなんて軟弱なものは無いのだけど、D810の時と同様、1 / 焦点距離 x2のシャッタースピードが安全。スローシャッターで頑張るよりはISO感度を上げたほうがいろんな意味で良い。

MB-D18、EN-EL18b、充電器を揃えるとsd Quattroが一台買えてしまうのだけど、バッテリーの持ちは2500枚ほど撮った状態でMB-D18側が64%、本体側が85%と、何枚撮れるのか想像がつかない。それで連写性能も上がるのだから、重くなることを気にしなければ縦グリップは便利。

走っている姿もこのような感じで十分対応できる、AFの食いつきの良さと連写性能・高ISO耐性でスポーツ写真にも対応可能できる。マーチングバンドの演技で隊列の間を走っている人物もAFロックオンできるので、正直これほどかと思い知らされた(上のYokohama Inspiresの写真は14bit ロスレス圧縮RAWファイルからの現像)。
Special Thanks:Yokohama INSPIRES Drum & Bugle Corps

 

ちなみに、バッファは15枚分。ただし、14bit 非圧縮RAWファイルだとXQDカード(440MB/sスペック)に書き込みながらの連写でカタログ公表値で29枚で、実質30枚 – 31枚くらいまで頑張ります。14bit ロスレス圧縮RAWファイルでは、カタログ公表値51コマですが、書き込み遅延には今のところ出会っていない。

当然、D810譲りの静物写真、風景、星夜写真もこの通り、こなしてしまってう。ニコンのカメラということで、現像はきっちり作りこむので、少し手を入れている点は、ご容赦(観覧車はHi Passフィルターをかけてエッジをしゃっきりさせている)。

(左)オリジナル画像(等倍)(72MB)をダウンロードする。
(中)オリジナル画像(等倍)(44MB)をダウンロードする。
(右)オリジナル画像(等倍)(58MB)をダウンロードする。

みなとみらいの観覧車ではISO3200での手持ちでのスナップと、ISO200で三脚固定での長秒露光が言われないと分からないのでは?三脚で撮った写真は鉄筋の穴やリベットまでがっちり描写しきっている所はローパスフィルターレスかつ、高画素機の本領発揮だろう。また、星野写真でもノイズ感を感じさせない画作りになっている。

それぞれ巨大ファイルだが、ぜひ等倍写真も確認して見ていただきたい。D850購入後に入手したSIGMA 20mm/1.4 DG HSMはまだ時間がなく、実戦投入できていないので、そちらではどれだけの画質を出してくれるか楽しみ。

最後に、RAWファイルで撮影した8K画像を4Kタイムラプス(というにはあまりにも短いが)も参考に掲載しておく。ちなみに電子先幕シャッターで完全にサイレントでインターバル撮影をするので、液晶表示をさせなければ背面の記録媒体への書き込み表示LEDでしか動作しているかどうか分からない。赤道儀との連携で、レリーズを使う場合は電子先幕シャッターが使えないのは、意外に気がつかないかもしれない。Youtubeで4K再生で確認してもらえると嬉しい。

まぁ、重い、かさばる、RAWファイルが大きい(14bit非圧縮で55MB-70MB)というあたりは、女子のように手が小さかったり、重いカメラがダメな人にはオススメできないのだけれど。

 

バッテリーグリップは純正が良いけれど、バッテリー関係はロワジャパンの安い中華製品でも秒9コマ連写は撮れる(要はバッテリー電圧で動作が変わる)。充電器も放電機能がなんちゃってなところを除けば中華製品でごまかす事も一つかな。

XQDカードは容量以外にスピード毎に何種類かありますが、440MB/secのスペックだと安心です。容量はメインで128GBは欲しいところ。